創業期の融資申請は専門家を活用しないと損してしまうかも 完全成功報酬でリスク0%

繁盛する飲食店の開業のポイント

1. まずはお金のマネジメントの大切さを噛みしめよう

飲食業は店舗取得費や内外装工事など創業にあたってたいへん大きな資金が必要な業種です。
細かいところにこだわればこだわるほど必要資金が大きくなってしまいます。

しかし、銀行借入によって調達できる資金は限りがありますので、自己資金に見合った適切な開業資金計画の設定をする必要があります。
物件取得費と内装工事は必要最小限に抑える、厨房機器・備品は中古やリースを活用する、などイニシャルコスト(初期費用)を抑えることが開業準備を進める上で大切です。

自己資金ですべて開業資金を賄えるケースは少数派でしょう。
ほとんどの方が金融機関から融資を受けて開店準備を迎えると思います。

仮に1000万円の融資を申請するとしましょう。
1000万円の融資を受けるということは、1000万円を返済するということです。
銀行など金融機関には、返済できることを明確に示す必要があります。
開業もしておらず来客数も読めない段階でたいへん辛いところですが、次のポイントを事業計画に盛り込んで説明できるようにしなければいけません。

繁盛する飲食店の開業のポイント

A.高利益体質であること
B.明確な集客方法

A.について。言うまでもなく、銀行への返済原資は日々の売上から経費を差し引いた利益から捻出します。
利益がなければ返済できません。
飲食店はどうしても来客数や日販に目を奪われがちですが、売上額から仕入や人件費・家賃など固定費を差し引いた最終利益を重視してください。

B.について。これも言うまでもなく、飲食業は非常に競争の激しい世界です。
同業種との競合に勝たなければいけないし、新しい業態に取って代わられるかもしれない。
近隣のお店との競争に晒されるし、離れた地域との地域間競争にも晒される。
石川県金沢でいえば、片町・香林坊地区のお店はその中で戦い抜かなければいけないし、金沢駅周辺とも戦わなければいけない。
駅西の県庁周辺地区など郊外のお店も強敵です。
そういった中でいかにして明確で効果的な集客ができるかをアピールできるようにしなければなりません。

残念ながら、長年の夢だったお店を独立開業したのに、集客が軌道に乗る前に、開店数か月で資金が尽きて泣く泣く閉店したという例が後を絶ちません。

うまい料理を出すお店はいくらでもあります。
安くて居心地の良いお店もいっぱいあります。

しかしそれらの中で真にお金のマネジメントができるお店だけが生き残るのです。

2. 開店資金はいくら必要?

飲食業の開店のために最初に用意すべき資金は、いったいいくらぐらい必要か?
多ければ多いに越したことはないですが、一般的には年間売上額の半分は準備したほうがいいと言われます。
年間売り上げ3000万円なら1500万円が必要です。

あくまでも一例ですが、1500万円の開店資金の内訳として、次のように想定してみます。
(もちろん、業態や規模によってかなり違いがあると思ってください)

A.店舗取得 300万円
B.厨房機器、設備 200万円
C.内装・外装工事 500万円
D.テーブル、食器など備品 150万円
E.広告費 110万円
F.開業後の運転資金 240万円
合計 1,500万円

Aの店舗取得費には、お店の物件の家賃や保証金・敷金が含まれます。

BとCの厨房機器や内外装工事は居抜きの物件を選ぶなどしてコストダウンは可能です。

BとDの厨房機器と備品については、最近は飲食業用の中古市場がありますから、安く抑えることもできるでしょう。

Eの広告費には、フライヤーやDM発送、紙媒体やWEBの広告費も含まれます。スタッフの採用のための採用広告費も忘れずに準備しましょう。

Fの運転資金としては、スタッフ人件費、光熱費など固定的にかかる店舗運営費用を最低3か月分は用意しておきたいところ。
ここでは月に80万円として3か月分、計240万円としました。
集客の成果が出て売り上げが安定するまでのことを思えば、欲を言えば半年分の運転資金は欲しいところです。

注意点としては、開店準備の最初の段階、つまり物件取得から工事にかかるA〜Dの段階で開店資金を使い果たしてしまい、EとFの広告費や開業後運転資金が底をついてしまう失敗例が多いことです。
開店後の繁盛のためには、スタッフ採用や集客活動に支障がないようにすることが必要です。

そのためには余裕を持った資金計画を作り、開店間際まで資金をしっかり残し、開店時のスタッフ確保や集客・マーケティング活動に万全の体制で臨むことが大切です。

3. 常連さんに愛される店?

飲食店は一に立地、二に立地、三に立地といわれるほどに立地条件が重要と言われます。
100メートル先からでも店が目に入るか、何の店か想像できるか、初めての人でも入りやすい入口か、などを分析したうえで、「ふり」のお客様でも自店をちゃんと認知して入店してくれるかどうかを考えましょう。

常連さんやリピーターに愛される店、というのは幻想だと思ってください。

それは開店して集客が安定してから考えればいいのです。

4. 読めない店は行けない

独立開業を志す者にとって、お店は自分の城です。
メニューや味にこだわりにこだわって研究し、お店の名前も練りに練ったうえでの開業でしょう。
ところが、その練りに練ってこだわったものが、仇となることがあります。

一番いけないのが、店名がフランス語やイタリア語の難解な原語表記だったり、あまりにも難しすぎる漢字だったりすることです。
大多数の日本人には読めなかったり、覚えられないのです。

最近はスマホやパソコンで検索してSNSやグルメサイトを見て予約したり、Google地図やGoogleマイビジネスから来店するのが当たり前の消費行動です。
「読めない、覚えられない」=「入力できない、検索できない」=「行きたくても行けない」になってしまいます。

せめてカタカナ表記や読み仮名を併用するなりして、「検索してもらえるお店」を作りましょう。

5. 飲食業に必要な許認可、届出、資格

飲食店を開いて営業をするにはまずは保健所の営業許可が必要になります。
規模や業態、スタッフの採用形態によっては消防署、警察署、税務署、労働基準監督署、ハローワーク、社会保険事務所等の各種機関への届け出が必要です。

許認可、届出、資格については非常にデリケートで難しい面があります。
安易に決めつけないで専門家に相談したほうがいいでしょう。
詳細は当事務所にお尋ねください。

・保健所
原則、すべてのお店が対象です。
まずは管轄の保健所に、店舗図面やメニューなどの資料を持って相談に行ってください。
「食品衛生責任者」またはこれに代わる資格を有する者をお店ごとに置く必要があります。
開業の前には保健所によって検査が行われます。
石川県金沢市での開業の場合は、金沢市西念にある金沢市保健所です。

・消防署
30人以上を収容する店舗は防火管理者選任届が必要になります。

・警察署
お酒がメインのお店で深夜12時を過ぎて酒類を提供する場合は「深夜酒類提供飲食店営業開始届」、接待行為を行う場合は「風俗営業許可申請」が必要になります。

・税務署
個人事業で開業する場合には「個人事業の開業届出書」、法人の場合は「法人設立届出書」。
その他必要に応じて「青色申告承認申請書」、「給与支払事務所の開設届出書」などを提出します。

労働基準監督署、ハローワーク、社会保険事務所についてはスタッフの採用形態でケースバイケースで必要な届出がありますので、詳細は当事務所にご相談ください。

注意したいのは居抜き物件を取得または賃借した場合です。
「前のお店が営業していたからうちは何もしなくて大丈夫だろう」と決めつけてはいけません。
必ず専門家と相談して確認をしましょう。

無料相談受付中!0120-803-920